母の日、何か欲しいものある?シャーペンとか・・・。と聞かれたので、「ある!」と即答。
「券が欲しい。肩たたき券とか、マッサージ券とか、料理をしてくれる券とか上履きを洗ってくれる券とか・・・。」調子のいいことをつらつら言ってみたけれど、思った答えと違ったらしく、しかもちょっとがっかりした風で、なしくずしに会話は終わった。
後日、次女っこはもくもくと分かりやすく隠れて何かを作り、母の日に恥ずかしそうに券と折紙を貼ったお手紙をくれた。そのやり取りを見た長女は自分の部屋にしばらく姿を消し、だいぶたってから、メモ帳をマスキング―プで一枚一枚デコレートした券セットをくれた。
もらったあとで、不思議なことに、子供に何かをさせる罪悪感みたいな気持ちが芽生えてきた。
子供のころ、張り切って券を作って、肩たたき券でおじいちゃんの肩を叩いたらはりかえしで、おじいちゃん布団から出られなくなっちゃったときがあったっけ。
なかなか使ってくれなくて、あんなに作ったのにもったいないなぁ。と思っていた子供時代の私。
よっしゃ!と家事が楽になるぞ!と長女におふろを洗ってもらい、次女に洗濯物をたたんでもらい、肩をもんでもらった。結構大変なんだね。と洗濯物をたたんでいた次女。券を渡したら無言でお風呂場に消えてた長女。券は使ってないけれど、2人でパパを手伝っておいしいカレーを作ってくれた。デザートは意見が割れて、それぞれ1個ずつ作ってもらった。長女はプリン、次女はフルーチェ。
この前人生で初めてカレー作りに失敗し、カレーを作る自信をなくしていたのだ。もう食卓にカレーを出したくない。の私の思いが消えないことをおもんばかっての母の日カレー。ありがたい。
夕方、プリンを作っている最中にピンポンと友達が遊びに来るという、母の日でもみんな遊んでたんだとの動揺ハプニングもあったらしいけど、まぁいい。色々あるさ。遊んで発散しておいで。
カレーとかデザートとか、頼んでいないことはとっても張り切っている様子だったから、本当は「券!」「ほしいほしいほしい」ってねだるものじゃなかったのかもしれない。
そして服従させてるみたいな居心地の悪さ。
4歳(大人)になって知る、大人が券を使わなかった理由。使いたがらなかった理由。
次女の券は1枚につき3回まで使えるらしい。長女の券にはしっかり期限がついている。サービス券、なんでもする券。
さて、どうしたものか。
得意の「ひ~ま~」と言い出した時に「一緒に遊んで。」と差し出してみようかなぁ。
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