あきない世傳 金と銀 二

読書

衝撃の2巻。齢14で放蕩息子の四代目徳兵衛ののち添えに。菊栄から離縁され、花街での噂も広まり跡がない四代目の結婚相手として白羽の矢がたったのが幸。

幸にわかられないようにじわじわと外堀が埋められていく。ずるいよなぁ、大人って。でもそこで逃げるような女衆だったらはなから当てになどされないんだろう。受け入れる強さ。それ以上に商いへの好奇心が心を離れない。下剋上のようにのし上がっていくには仕方のない選択なのか。諦めは人を強くするのだろうけど、そもそも諦めてなんかいないのだろう。

個人的に好きなのは、惣次と和解する「肝試し」。商才に長けた惣次が新参の客として幸に呉服を買いに行かせるのが小気味いい。それを「肝試し」と名付けるセンスがまたいい。

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